2006/06/12

運営委員会は民主主義のルールに従え

 民主主義を支えるのは言論の自由です。ある立場から見れば 「誤った情報を発信する」、「大衆を扇動する」、「他人を非難中傷する」言動も、他の立場から見れば正当な主張である場合が多くあります。全体主義、独裁主義国家は国家権力の判断が唯一無二だとするところに問題があるのです。
 例えば、日本国憲法改正に賛成する意見もあれば、反対する意見もあるのが当然です。日本国憲法は不磨の大典ではありません。むしろ、憲法改正に対し国民的議論がなされるべきですが、それを物理的に規制するのが憲法違反、言論統制なのです。
 ブログ世界には、個人の発言に対し、物理的規制が働かないから、質的に新しい民主主義社会を創造する力があるのです。玉石混淆の情報を選ぶのは個人の自己責任ですが、そこに大衆に選択された意志を見て取るのがブログ民主主義です。
 現生人類、ホモ・サピエンスはアフリカ中東部の一人の女性を祖先とする(エバ伝説)といわれています。生物の進化は偶然に起きる突然変異が自然淘汰に晒されて、一つの流れ(系統樹)を形成した結果です。
 ブログをこの突然変異と捉え、インターネットの世界で淘汰された情報が次の社会を創り出すと信じているのがグーグルです。だから、検索サイトの運営をコンピューターに任せ(人の意志をできるだけ排除する)、大衆の選択に総てを委ねているのです。
 アングロサクソンには進化論の信奉者が多いのですが(ヒットラー然り)、グーグルもその変形でしょう。進化論の特徴は自然淘汰を過大に見積もるところにあります(牧師の私は進化論支持者ではありません)。
 いずれにしろ、言論の世界に物理的な力(意図的な選択)を導入するところが基本的に間違っているのです。公序良俗に反しない限り、自由に討論させるのが、民主主義のルールです。最終的な判断を下すのは閲覧者であり、運営委員会ではありません。

西風の会 HP, 瀬戸キリスト教会 HP