2006/05/08

Kさんへの手紙 

(05/01/20)
主の御名を賛美します
 今日は大寒ですが高知も寒い朝でした。山間部では雪が降っているようです。高知市内の気温は早朝には氷点下に下がったのではないでしょうか。最近寒い日が続いていますがお元気でお過ごしでしょうか。
 Kさんが心筋梗塞で倒れられたとは知りませんでした。死線を彷徨いながらも生還されたのですね。主に甦らせられたのですね。新たに与えられた人生を主に感謝しながら生きて行かれることを望んでいます。
 O先生が特別伝道集会に来られた時の姿に何となくどこかぎこちないものを感じていました。先生がKさんが本当に感謝しているのだと言われた言い方が異常に真剣なのに何か引っかかるものを感じていました。また説教が鬼気迫るもので講壇の後ろに具体的な人の影を感じたのですが、その時はおそらく息子さんのことだろうかとも思っていました。Kさんのことをお聞きして納得しました。土佐大人のO先生とハチキン?のY先生の絶妙な組み合わせはすごいと感じさせられています。良い先生に出会われましたね。神様の導きの強さを感じさせられています。
 私は平安な毎日を送っています。私は精神障害者手帳と身体障害者手帳を持ています。精神科と内科に2週間に1度ずつ、結局毎週病院に通っています。糖尿病はアルコールを飲んでいた時に膵臓に石ができてしまったので治らないと言われています。朝晩にインスリンを注射しています。もし南海大地震に襲われてインスリンが手に入らなくなれば私は死にます。精神科の薬も手に入らなければ精神的に持たないでしょう。そういう意味では私の健康も何時損なわれるか分かりません。経済的にも家内は生活保護の人たちがうらやましいという生活です。この世の基準からすればなんと可哀想な人と言うことになるのでしょうが、毎日本の世界に遊び、三食をキチンと取ることができることを主に感謝しています。毎晩平安な気持ちで床に入ることができるようになりました。
 人はコップに水が半分入っているのを見て、ある人はまだ半分も水が残っていると思い、ある人はもう半分しか残っていないと思います。かつてアルコールに囚われていた私はもう半分しか残っていないと焦り、悶え、飢え乾き、何かに追い立てられている様な日々を過ごしていました。ただひたすらアルコールを飲み、酔いの向こうにある暗闇の中に逃げ込んでいました。しかし、アルコールを飲めば飲むほど飢え乾き、ひたすら飲み続け肉体が破壊されました。
 復活の主により甦らされた私は少しづつ変えられてきました。主により一度空になったコップに再び水が満たされたのです。世間の常識からすればそれはわずかのものかも知れませんが、無が有になったのです。私はこの主から与えられた、人から見ればわずかな量かも知れませんが、貴重な水がまだ残されていることに感謝しながら日々を送っています。
 最近は晴耕雨読の日々を送っています。自転車で行けるところに長浜図書館があります。本館とオンラインで結ばれているので、新刊書や珍しい本も取り寄せることができます。かつては新聞どころか漫画も読めなかったのですが、最近は朝から晩まで読書三昧の日々を送ることができるようになりました。図書館からは既に何百冊かの本を借り出しています。本をいちいち購入していたらおそらく新車一台分に相当するお金がいったかも知れません。書斎は本で埋まっていたでしょう。
 眞知子牧師が高知中央教会の代務を引き受けているので、お昼をベルゲンというパン屋で取ります。ミックスジュースを頼めば200円以下のパンが1個50円で食べられます。二人で1200円分のパンを食べ、ミックスジュースを飲み1100円ですむのですが、1週間この日を楽しみに待っています。第2,4土曜日に小僧寿しで手巻きの日があるのですが、1個84円の手巻き寿司を10個買ってきて二人で食べるのを楽しみにしています。その日を忘れないようにカレンダーに印を付け、前の日にパソコンの画面にメモが浮き上がるようにしてあります。毎月1、2回土曜日にトラクトを配るのですが、その時にファミレスに行き夕食を取り、デザートにチョコレートパフェを食べるのが楽しみです。二人で2100円ぐらいですがそれを楽しみにしています。考えてみれば子供でもそれぐらいのお小遣いは持っているでしょうが、そんな些細なことに生きている幸せを感じることができるように変えられてきました。
 家内から『あなたはお目出度い』と言われるのですが、一度は死んだ身です。今の人生をおまけのようなものです。おまけの人生なら楽しまなくては損だとも思っています。人間は必ず天に召されるのですから、今日一日幸せならばそれで良いと思えるようになってきました。
 私の金沢時代の若草教会の青年会長が私より遅れて東神大に入学しました。彼は私は神学に救われたのではない。町内のおばあさん(たぶん八百万の神々を信じていた?)が今日も一日感謝と言って生きている姿を見て救われたと言っていました。私も最近は少しずつ『今日も一日主に感謝』と心から思い、安らかに眠りにつくことができるようになりました。
 これからも寒い日が続きますがお体を大切にして下さい。特にKさんに主の慰めと励ましがあるように祈っています。
                          主にありて
  K様 
2005.1.21.          堀 俊明